語りたい(笑)

  • 2021.07.10 Saturday
  • 21:29

週刊少年チャンピオン連載・西修さんの『魔入りました!入間くん』、原作を読んでおります。

とりあえず「収穫祭編」まで読了。

で、ここまで読んで、ちょいと語りたいと思いましたので……はい(笑)

魔界での唯一の人間、入間くん。

人間であることを隠しながらも、悪魔学校バビルスでの生活を謳歌しつつ、すっかりなじみました。

アリスくん、クララを始めとする問題児クラスの面々とも少しずつ仲良くなり、自分の居場所を自覚しつつあるようです。

ですが、決して油断ならないのが、魔界の「常識」。

仲間もいれば、そうではない面々もいるわけで……

 

「ウォルターパーク編」で再登場したのが、魔具研究師団の部長で先輩でもある「元祖返り」アミィ・キリヲ。

正直、キリヲ先輩については、私、どうしても……ハナに突くっていうか、好きになれない部分が大きいんです。まぁ、そういうキャラクターになりつつあるというのでしょうか、入間くんとは「裏表」、対になるキャラですからね。この先、入間くんの前に立ちはだかる「壁」でもあるのでしょう。

入間くんが人間だと知った時の、キリヲ先輩の反応を見て、ちょっと笑ってしまいましたが…最初から、彼は入間くんには絶対に負けないという気持ちだけが先行しているのがわかります。それは、最初の時もそうでしたけれど…

いつか、入間くんとキリヲ先輩が、再会する時がくる。

先輩後輩としてではなく……相対する者として。

その時、入間くんは、どれだけ「成長」しているでしょうか。

非道な親によって、悪魔に魂を売られ、自分の考えとはまったく違う流れのまま、魔界に連れてこられた人間の少年。

でも、自分を本当の孫のようにかわいがってくれる大悪魔・サリバンおじいちゃん、厳しくもあたたかく見守ってくれるオペラさん。なんやかんやで、彼を見守っているカルエゴ先生、ニンゲンと知ってからは彼を守ってくれる存在になったバラム先生、言葉は荒いながらも、入間くんを愛弟子として見守るバチコ師匠、そして、アリスくんやクララのような「親友」に恵まれ、クラスメイト達とも心を通わせていくうちに、自分の存在意義、自分がいてもいい場所…自分の居場所を見つけつつある入間くん。

「ぼくは、魔界で生きて行く」

そう決めた彼が、やがて、再会するであろう、元祖返りとして目の前に現れたキリヲに対し、どんなことを思うのか。

今からとても、楽しみであり、そして、怖くもあります。

 

で、キリヲ先輩のうしろで暗躍するのは、13冠のひとり・バール。

彼は、手下のオチョをバビルスへ送り(オチョは収穫祭編のラストで、ロビン先生が放った「矢」で大ケガさせられましたが)、入間くんの「何気ないつぶやき」を録音し、彼が人間だということを、確信……知ることになります。これが、この先、どんな展開になるのか、波乱の予感しかしませんけれどね。

 

サリバンおじいちゃん。

悪魔学校バビルス理事長にして、ランク「9」、絶大な魔力を持ち、次期魔王候補とまで言われる大悪魔。

普段は、孫バカ全開、入間くんのことを溺愛する、すっとぼけた好々爺なサリバンさんですが、やっぱり、彼が入間くんを魔界へ連れてきた意味って、大きいと思うんですよね。でも、サリバンさんのことですから、最後の最後まで、入間くんを魔界へ連れてきた本当のことを話すことはないでしょう。彼は、きっと……色々知っているんでしょうね。彼が仕えていた前魔王・デルキラ様の消息やらなにやら……本当は、アリさん(アリクレッドこと悪食の指輪)のことだって知っているんじゃないかなと思うのは、私だけ?(笑)

もし、おじいちゃんが「本当のこと」を話してくれる時は……その時は、入間くんにとっては、非常に「大きな出来事」が起こるときじゃないかと、私は考えています。

学生時代からサリバンさんに仕えている執事・オペラさんも、最初こそ入間くんには冷たい態度をとっていましたが、決して、彼のことを嫌っているわけではなく、むしろなつかれることにまんざらではない様子。的確なアドバイス、勉強を教えてくれることも格段に増えました。また、「ウォルターパーク編」の中で、なぜ、サリバンさんが入間くんを魔界に連れて来たのか…このことを、オペラさんもなんとなく理解したみたいですね。

実はむちゃくちゃ強いオペラさん。ランクは明かされていませんが、たぶん「8」じゃないかなぁ……カルエゴ先生やバラム先生より強いけれど、さすがに「9」ではないと思います。

 

アニメから入った私にとって、すごーく気になったというか、お気に入りキャラになったのは、空想生物学のバラム先生。「守護の白鴉(ガーゴイル)」の異名を持つ、ランク「8」の実力者。

最初こそ、不気味な雰囲気を醸していたバラム先生ですが、実はむちゃくちゃ優しい「善魔」で、入間くんがうっかり、人間としての正体を話してしまうくらい。アニメ版のバラム先生初登場と、その次の回の話しのギャップに「やられました」(笑)小西克幸さん、すっごい合ってる!

入間くんにとって、とても心強い味方であり、魔界や魔術系の勉強に関してのアドバイザーでもありますね。

実は、カルエゴ先生とは同級生。お堅いカルエゴ先生とは正反対というのも、また面白いです。

 

あとは……「消失の魔王」デルキラ様。

「収穫祭編」直前の、サリバンおじいちゃんの回想で、目こそ出てきませんが、ようやく、お姿拝見。かなりの大柄な体格・身長の持ち主。おおらかで豪快な性格を持った御方のようです。

「収穫祭編」終盤、伝説のリーフが咲く瞬間、入間くんの目の前に現れたデルキラ様。それを感じ取ったのは、入間くんだけ。

悪魔は、楽しいことが大好き。そして、もっとも悪魔らしくない悪魔に出会いたいという、変わった願いを持った魔王。

デルキラ様は、きっと、どこかの空間から、人間の少年・入間くんと、自分が創造した魔界を「眺めて」いるのでしょうね。

 

この先は、まだまだ……何が起こるかわからない。もっとしんどいことにもなるでしょう。

でも、入間くんが進む道の先には、きっと「楽しいこと」「明るい世界」がある……と、信じております。

 

アニメも「ウォルターパーク編」終盤に突入です。

今期はどこまで描かれるのかな。

きちんと、原作に沿って描かれているのも、安心して観ていられる要因のひとつですね。

 

またそのうちに、語るかもしれません(笑)

久しぶりに、面白いなって思ったアニメ、そして原作でございます。

自分の居場所を見つけた少年のお話し…なのかな?

  • 2021.06.01 Tuesday
  • 08:00

西修さん原作の、NHK・Eテレアニメ『魔入りました!入間くん』第2シーズン、観ております。

たまたま、第1シーズンを途中から観ていて、とても気になっていた作品。で、これまた、たまたま、Amazonプライムで配信していた第1シーズンを視聴しまして…さらに、2021年春アニメとして、第2シーズンがスタートしました。

 

鈴木入間、14歳。

史上、稀にみる「お人好し」なニンゲン・入間は、アホな実の両親によって、悪魔・サリバンに売り渡されてしまった!

入間が連れ去られたのは、魔王が支配する世界「魔界」。だが、今は前魔王が行方不明となり、長い間、魔王不在が続いていた。

悪魔にたべられてしまう!と思っていた入間だが、サリバンは、入間を「孫」として迎え入れ(契約)、でろっでろに甘やかし、さらに自分が理事長を務める、悪魔学校「バビルス」への入学も特待生として通わせてくれることになった。

魔界では、ニンゲンの存在は皆無……つまり、入間だけ。ニンゲンとバレてしまえば、食べられてしまう!?必死に目立たないようにしようとする入間だが、彼が目立たないようにしようとすればするほど、なぜか逆に目立ってしまうという悪循環。

入間のクラスは「問題児クラス」(アブノーマルクラス)と呼ばれ、クセの強い悪魔たちの中でも、さらにクセのある……個性的な悪魔が集まったクラス。

最初こそ、戸惑いっぱなしの入間だったが、ひょんなことから手に入れた「悪食の指輪」と、「おじいちゃん」ことサリバンの「魔力」を借りて、ニンゲンとしての正体を隠しつつ、なんやかんやでクラスメイトたちとも馴染んでいき、やがて、クラスメイトたちとの学校生活、魔界での生活を謳歌していくことになる。

しかし、入間の行く先々には、一体何が起こるのか?何が待っているのか?

それは、神(悪魔)のみぞ……知る?

原作マンガはこちら。

ある意味、王道の少年漫画じゃないですかね。

 

SF、ファンタジー、ラブコメ、コメディ、バトル…と、様々な要素がてんこ盛りの内容で、キャラクターの数もかなり多くて、私はまだ全員を把握しているわけではありませんが……でも、これ、最近のマンガ・アニメの中では、私自身は気に入った作品のひとつとなっています。

アニメ版は、第2シーズン。第1シーズン冒頭で、ひょんなことから手に入れた「悪食の指輪」に自意識が芽生え、入間くんとおしゃべりするようになり、「アリさん」(アリクレッドというのが本名らしい)という呼び名がついて、入間くんとは相棒みたいな関係になっておりますが、このアリさんがちょっとしたコメディリリーフ的なところもあって、さらに「大騒動」の元凶を作ったりも。

主人公・入間くんが、ホントに優しくて、人に頼まられたら絶対に断れず、困っている人を見ると放っておけず…という、とにかくめちゃくちゃ「お人好し」。周囲に流されるままに生きているようなところが最初は見られます。あと、ニンゲン世界では、アホな両親によって、小さいころから働かされ、人並みの生活とはかけ離れたことばかりに見舞われていたため、極度の苦労人であり、それ故か、危機回避能力が超人並み(「圧倒的危機回避能力」と呼ばれます。バビルスでの担任教師で、むちゃくちゃ厳しいことで有名であり、入間くんの「使い魔」になってしまった、ナベリウス・カルエゴ先生からも「危険に慣れ過ぎている」と注意を受けているくらいです)。

ですが、魔界に来てからは、周囲に流されつつも、自分のことを考えるようにもなり、少しずつ、自分がいる場所…居場所を見つけていくようなストーリーになっています。

自分を連れ去ったサリバン理事長のことも「おじいちゃん」と呼び、彼に仕える悪魔・オペラさんとも心を通わせ、クラスメイトたちとも少しずつ馴染んでいく……そして、彼が通う悪魔学校「バビルス」を巻き込むような大騒動や大事件なども勃発しますが、入間くんはクラスメイトや、「バビルス」の教職員、生徒たちとともに、それらにぶつかっていくことになります。

 

原作は21巻まで出ているのかな?

今更どうしようかとも思っていますが(笑)、でも、アニメはほぼ、原作に忠実に描かれているようなので、ちょっと気になる……

さらに、コラボカフェなども開催予定されているそうで……これまた気になるではないですかっ!(笑)

 

コロナ禍騒ぎの間に、私、そこそこ、アニメを観ているんじゃないかしらね。

今は、見逃し配信やアマプラもあるから、ありがたいお話しです。

ただし、私がファンになったり、好きになったりするジャンルや作品には、ある一定の「偏り」があるみたいですが…(笑)

配信などをみて、気に入ったOP、EDなどを覚えたりもしていますが、ピンでうたえる楽曲が少ないこと少ないこと……おまけに、早口だし、横文字多いものばっかりだからなぁ……とも思っています。「入間くん」OPなんて、ラップが入るから、私には難しいわよ(笑)

【読書感想】この先の展開も楽しみ〜異世界居酒屋のぶ 六杯目〜

  • 2019.06.01 Saturday
  • 07:17

なろう小説連載中の『異世界居酒屋のぶ』六杯目、ようやくゲットしました。

今回の表紙は、もちろん、おなじみのイラストレーター・転(くるり)さん。店の軒先でタイショーこと信之さんと、エーファちゃん、そして、看板娘・しのぶちゃんがお客様をお迎えしている場面でしょうか。よく見れば、雪が舞っているようですね。新しい登場人物も増えていますし、レギュラーキャラたちも、色々な動きの中でそれぞれが、それぞれの立ち位置をしっかり踏まえて前を見据えているような、そんな感じがします。

 

6冊目の中で、一番のメインイベント…は、個人的には、アルヌとオーサの結婚じゃないかと思います。

古都に伝わる、独特の婚姻方法があるようで……なかなか一筋縄ではいかないような展開から、ハッピーエンドを迎える。

アルヌも、最初に登場したころは、吟遊詩人を目指す放蕩息子でしたが、「のぶ」に通うようになり、憧れの詩人・クローヴィンケルさんに出会い、信之さんたちに触発されて、徐々に自分が「やるべきこと」を見出し、立派な侯爵様になるべく、邁進している感じがします。その中で、大事なパートナーを迎えるというのは、彼のこれから……古都とその周辺を治める重要人物……を、暗示しているような気がします。それにしても、立派な大叔母上がいたものです。加勢するリオンティーヌさんもリオンティーヌさんですが(笑)

<四翼の獅子>亭のリュービクさんと信之さんが初めて、タッグを組んで料理するというのも、この中で初めて書かれています。

それぞれがまったく違う世界の料理とはいえ、同じ料理人として、互いにシンパシーを感じたふたりのやりとりは、やがて、信之さんを「過去の束縛」のようなものから解き放ち、さらに前を見据えて行こうとする……その話に繋がっていきます。

しのぶちゃんは、きちんと、それを理解する……いい場面です。

 

水運ギルド<鳥娘の舟歌>マスターのエレオノーラさんと、その職員となったニコラウスの仲も気になります。

とあるひとことが始まりで、「のぶ」の給仕をすることになってしまったエレオノーラさん。戸惑う彼女に、スッと助け船を出してくれるのはニコラウス。このあたりも、気になりますね〜。エレオノーラさんは、本当はニコラウスに惚れているんだろうなぁ…でも、素直に認めたくないという、乙女心がにじみ出ているのも面白いです。

 

古都にある農産物で、トウフを作ろうと苦心するハンスの前に、ひょこっと現れたのは白狐様。

文章的にははっきりとは書かれていませんが、白狐様は、信之さんやしのぶちゃんはもちろん、エーファちゃんやハンス、リオンティーヌさん、そして訪れるお客様たちをいつも見守ってくれているというのがわかるお話しがあります。ちゃっかり、自分が食べたいものを、さりげなくリクエストしていくおちゃめなところも好きだ(笑)

信之さんとしのぶちゃんは、ハンスが出会った不思議な女性(白狐様)のことは、すぐに理解して、薄揚げをカミダナにお供え。きっと、喜んでいると思います。

ハンスもすごい……血は争えないっていうか、彼も根っからの「職人気質」なんだなぁ。

 

ほかにも、色々な出来事が書かれていますが、書き出すとキリがない(笑)

青年商人・マルコが連れてきた、東王国からの客人は、ヴェルダン家の出身(東王国が舞台のスピンオフ「異世界居酒屋げん」に通じるお話し)、エーファちゃんのお兄さん、ベルトホルトさんが連れてくる新人衛兵さんたち、アルヌとイーサクさんが銀行家の男性とする会話など……

というわけで、実際には読んでほしいなぁと思います。面白いよ〜♪

 

原作者の蝉川先生、体調を崩されて自宅静養・通院中ということがtwitterでも書かれておりました。

体調面が非常に心配ではありますが、今のところ、だいぶ安定していらっしゃるのかな……物語の続きが気になりますが、まずはお医者様のいうことを守り、ゆっくりしてほしいなぁと思います。

 

私自身も、入院直前にこの物語に出会い、入院中から1年間の療養中、このお話しに随分と救われました。

本当に大好きな物語です。

 

「のぶ」は、のんびりゆっくり、楽しみたい物語ですから……のんびり、待っていましょう。

【読書感想】優しい気持ちが起こした奇跡…かな。

  • 2019.05.27 Monday
  • 23:59

今回、ご紹介するのは、メディアワークス文学賞・大賞を受賞した、『ふしぎ荘で夕食を〜幽霊、ときどき、カレーライス〜』です。

 

とある街にある小さなアパート「深山荘」は、同じ大学に通う、2年生の七瀬、新入生の沙羅、大学に8年も通う児玉さんと猫のポテトが住んでいる。近くには、深山荘の大家さんの孫娘・夏乃子さんも祖母・祖父と一緒に暮らしており、夏乃子さんは毎日、夕食を作ってくれるという「まかないつき」のシェアハウスだ。

至って「ふつう」の学生たちの日常生活だが、ある日、七瀬が遭遇した「とある出来事」から、話しは動き出す。

それぞれが抱えている事情や背景などが少しずつ描かれ、やがて、それらが「ひとつの物事」へとつながっていく……

優しさと思いやりが溢れ、ちょっとだけ「ふしぎなこと」がミックスされる、癒しの物語。

 

 

最初は、どうかなぁって思いながら手に取って、ぱらっと立ち読みしてみると……あら、面白そうじゃないか、と思って、そのまま購入した1冊です。購入して正解。すっごく面白かったし、優しい気持ちになれました。

私は大学生活はしたことがありませんし、シェアハウスというものも、あまり興味はありませんが、七瀬たちの暮らしを読んでいると、共同生活だから大変なこともあるでしょうが、なんだか楽しそうなことも多いかな……なんて思ったり。

登場人物の中で、一番好きなのは、沙羅ちゃん。

彼女は地方出身で、実家はお寺さん。ちんまりした小柄な子で、いつもボーイッシュなかっこをしていて、人見知りなところもありますが、根は素直で、育ちもあるのか言葉遣いも丁寧。だけど、ズバッと鋭いことを言う子でもあります。実は、沙羅ちゃんの特技は「幽体離脱」……これがまた、今回の物語のカギを握る部分。少し霊感も強いのか、ふつうの人には見えないものが見えることもあるようです。

物語の進行役であり、中心人物の七瀬くんは、少し怖がりですが、遭遇した「幽霊」の正体が沙羅ちゃんだと理解すると、妙に安心したりするというのも面白いです。ひとつ年上の、夏乃子さんのことが大好き。深山荘に来た時から、七瀬くんは彼女に惚れてしまったようで、彼女のためなら……と、戸惑いながらも行動するのが、また「優しい」ところなんですよね。

大学8年生の児玉さんは、生粋の「M」気質(笑)だけど、どこか飄々としていて、掴みどころのない先輩として描かれていますが、彼も謎の人。ですが、根は優しい先輩で、深山荘に暮らす七瀬や沙羅ちゃん、そして夏乃子さんにとっては「優しいにいさん」でもあります。まとめ役はやはり、この人です。

深山荘に暮らすポテトは、メインクーンという種類の猫で、とにかくデカい。そして、児玉さんには懐いていますが、七瀬くんには愛想がない(笑)

そして、夏乃子さん。彼女は、事情があって小さい時に両親と離れ、母方の祖父宅へ引き取られてきました。その時の影響で「味覚異常」があり、今もそれは完全には治っていませんが、夏乃子さんが作る料理は「絶品」。味覚異常の彼女に料理は作れるのか?と心配もありましょうが、祖母が書いてくれた分厚いレシピノートやインターネット、料理本などで調べて作ってくれます。自分の「味覚異常」のことはきちんと把握しているんですね。そして、彼女らしい「心配り」もあって…七瀬くんは、これで「惚れた」みたいです。

 

物語の中盤から、もうひとり、七瀬くんと同い年の常盤くんという青年が登場します。

彼も彼で、事情を抱え、深山荘にやってきますが……それは、実際に読んでみてのお楽しみ。

 

新刊を購入すると「書下ろし短編」が別についてきますが、これは本編を読んでから読むと、すごーくわかります。

 

ああ、それにしてもカレーライスって、なんであんなに食欲をそそるんでしょうね(笑)物語の中でも、七瀬くんや夏乃子さんも言っていますが、あの香りは本当に不思議です。

【読書感想文】誰でも迎え入れてくれる場所、人…優しい世界。

  • 2019.05.15 Wednesday
  • 23:51

主人公「僕」は、太鼓の音に惹かれて、今まで縁もゆかりもなかった寄席「八百万亭」の前に立っていた。

八百万亭は不思議な現象が起きることで有名な「おばけ寄席」。

「僕」が、そこで見かけたのは、黒いおかっぱ髪の、小さな女の子・寄席わらしの「フクちゃん」だった。

フクちゃんが「みえる」ということで、席亭(オーナー)から臨時アルバイトとして雇われた「僕」は、そこで出会った、新進気鋭の落語家の「弟子」となり、さらに、フクちゃんのお世話係「特座」として、八百万亭に住み込むことになる……

 

寄席と落語という、独特の世界が舞台ではありますが、わかりやすく書かれているのが特徴。

八百万亭は、歴史ある寄席という設定。主人公「僕」は、どこへ行くわけでもない、居場所を失った青年なのですが、あまり詳しいことは書かれていません。断片的に書かれているのは、10代の頃に外国へ渡り、その国の少年合唱団にしばらく在籍していたということ。一度聴いた音楽や言葉(今回は「落語」)をすんなりと覚えることができて、再現することもできて、リズム感も抜群ということ、くらいでしょうか。はっきりとは書かれていませんけれど、彼は絶対音感の持ち主なのかもしれません。でも、出身や両親など家族や友人のことは書いてない、彼の本名すら書かれていないんです。

八百万亭で出会ったベテラン落語家・萬福亭晴朝(まんぷくてい・せいちょう)は、彼を見て、少し考えてから、自分の弟子として迎え入れてくれます。晴朝師匠がつけてくれた高座名は「萬福亭晴坊」(まんぷくてい・はるぼう)。以後、彼は「晴坊」と書かれます。晴坊の師匠は、晴朝師匠の弟子「朝露(あさつゆ)」さんなのですが、朝露さんは、愛想もへったくれもなく、フクちゃんのことを最初は頑なに拒否し、フクちゃんがみえる晴坊を嫌がるのですが、師匠の言葉にはさからえず(笑)……つまり、晴坊の師匠は朝露さん、大師匠が晴朝師匠となります。

実は、晴朝師匠も、かつて「特座」として、フクちゃんをお世話していたのです。でも、今はフクちゃんを見ることはできなくなってしまいましたけれど、それでも、フクちゃんのことを気にかけてくれている、気持ちのおおらかな人として描かれています。

なんやかんやいって、朝露さんも晴坊のことを気にしているようで(ものすごい愛想がないけれど、でも、力量を持った、人気のある落語家なんですよ)、言葉の端々に、それなりの「愛情」がちょこっと、見え隠れしております(笑)

今まで縁もゆかりもなかった「落語」に四苦八苦しながらも、八百万亭の席亭夫婦を始め、寄席に出演しているほかの若手落語家や、ベテランマジシャンとその愛弟子など、寄席という、ある意味「家族のような人たちがいる」場所で、晴坊は自分の「居場所」を、フクちゃんともども、見つけたような気がして……

最後まで読んで、とても癒されるというか、ホッとする内容でした。

フクちゃんの「正体」は……ぜひ、本編を読んでください。フクちゃんのかわいらしさと無邪気なところ、そして、彼女(?)の過去などは、読んでいて、とても心に沁み込んでくるお話しでもあります。

 

続編が出るかはわかりませんが、できれば、書いていただきたいなと……思ったりもします。

 

久しぶりに、寄席に行きたくなったよ。

【コミックス】ちょいエロSFチック学園ドタバタコメディ…?

  • 2018.12.20 Thursday
  • 23:10

随分と懐かしいマンガになります。

初出は1983年。月刊少年ジャンプに掲載・連載され、その後、番外編も何本か描かれたのですが……ご存知の方、どれくらいいらっしゃるんでしょうか。

 

 『優&魅衣』 あろ ひろし
 https://vw.mangaz.com/virgo/view/43571/i:4

 

「ゆう・あんど・みい」と読みます。

 

……山奥の秘境から、街なかにある寸鯉(すんごい)高校へ転校することになった、相夢優(あいむ・ゆう)。

彼が下宿先に選んだのは、矢荷成荘(やになりそう)というアパートの201号室。早速、下宿へ行ってみると、そこにいたのは、魅衣(ミイ)と名乗るかわいい女の子。ところがどっこい、彼女、実は部屋に憑りついている「幽霊」!

成り行きのままに彼女と同居することになってしまったのだが、矢荷成荘の住人たちが、これまたひとクセもふたクセもある、とんでもない人間(超人?)たちばかり。酒好き・宴会好き、どんちゃん騒ぎは日常茶飯事(それもかなり異様な宴会)。

初日から憂鬱な気分になってしまった優だが、実は彼も、とんでもない能力・体質の持ち主だった……

魅衣いわく、

「こいつも来るべくして(この下宿に)来たか……」

 

漫画家・あろひろしさんの、比較的初期の連載作品じゃないかと思います。彼の名前が広く知れたものでもあるかと。

私が一番好きなキャラは、ヒロイン・魅衣。幽霊らしからぬ、見事なプロポーションの持ち主で、とにかくかわいくて、おしゃれで、イマドキの言葉で表現するとすれば「エロかわいい」なんですよね(笑)あろさんの描く女の子・女性って、どことなくエロかわいい、健康的なセクシー美人っていう雰囲気を持っているキャラが多くて、特にこの作品ではそれが遺憾なく発揮されているんじゃないかと思います。

あとは、あろさんのSFマインドというか……細かいネタが多くて(特にモブキャラなんぞ、最初の頃はすごいんだから……!)、ネーミングセンスなどもくすっと笑ってしまうものも多いです。

連載当時は気づかなかった部分も、今になって読み返すと、

「ああ、これか!」

って思うことも多くてですね……(笑)

でも、ちょいエロとはいっても、かなり女の子のハダカの割合も多い(ちなみに、男性キャラのハダカも多い……w)んですが、健康的なお色気とでもいうんでしょうか、絶妙なバランスで成り立っているマンガだなと思いますね、今、読み返してみると。勢いもあって、テンポよく読めるとも思います。

かといって、SFマインドがでしゃばっているわけでもない……なんとも、不思議なマンガではあります。

 

これ、当時流行しはじめた、イメージアルバムが出されています。

今ではあたりまえのように出ている、コミックスやアプリゲームのイメージアルバムですが、当時はまだまだ黎明期。でも、実は持っていたりする私……(笑)参加しているメンツがすごい。すぎやまこういち先生も曲を提供されているから驚き。

コミックスの第1話を忠実に再現したドラマ部分なんて、必聴ですよ、ホントに。あろさんがイメージしていた、キャラの声がそのまま、再現されているようで、私も購入した当時は何度も繰り返して聴いていたなぁ……実家に行けば、まだどこかにしまってあるはずです、コミックスもCDも。

 

漫画家・赤松健さんが主宰する「マンガ図書館Z」で、無料で全話読めますので、もし興味がございましたら、ご一読、オススメします。

ハチャメチャな展開だったころのほうが、私は好きです(終盤になると、なぜか路線が少し変わってくる。物語を完結させるためには大事なことだったようですが)。

【小説】まったりとしているようで、実は…

  • 2018.12.11 Tuesday
  • 22:50

友井羊さんの最新刊『スープ屋しずく』シリーズ4冊目でございます。

決して異世界とかに飛ばされるわけじゃない、現代の日本…たぶん、東京都内の某所が舞台のお話し。

今回は5編(うち、ひとつは書下ろし)が収められています。

「しずく」店主の麻野さんが作るスープは、ちょっと珍しいものが多いのですが、決して突飛なものではなく、彼が下調べをして、こつこつとイチから手作りをする、優しいスープ。

都内の某広告代理店で仕事をする理恵さんも、毎朝のように「しずく」へやってきます。理恵さん、やっぱり麻野さんのことが好き……という気持ちがあるようで、でも、それを言い出せず……麻野さんも決して、彼女のことを邪険にしているわけではないのですが、なんとも……もどかしい展開になっているのは確かです(笑)

麻野さんのひとり娘・露ちゃんも、人見知りは相変わらずですが、感受性豊かな、年頃の女の子として描かれており、また、露ちゃんの学校の同級生に関するお話しも今回は入っています。

理恵さんの後輩・伊予ちゃんとそのお友達が登場する、ジビエ関連のお話し、亡くなった人が残した「お宝」のお話しなど、どこかにありそうな物語が展開するのが、このシリーズの特徴でもあります。

スープを作りながら、話しを聞く麻野さんは、優しくも厳しく、しかし、決して人のこころを踏みにじることなく、物事を推理していく手際は、見事なものです。今の麻野さんは、彼自身が背負ってきた「過去」があるからこそ、人のこころを踏みにじることは決して、ありません。

理恵さんも、結局のところは、彼に相談を持ち掛けていく……自然と、そういう展開になっていくという……

今回の最終話(5話め)では、理恵さんの「これから」も描かれます。たぶん、彼女が進む道については、また続巻があるでしょうから、それを楽しみにしていたいと思っていますが……さて、ホント、麻野さんとの「展開」、どうなっていくんだろうなぁ……読んでいても、なんだかじりじりしちゃうのですよね(笑)だって、麻野さん自身の反応も、すごい「思わせぶり」なんだもの。

 

空の上で、しずくさん(麻野さんの亡くなった奥様。彼より、ちょっと年上の女性です。彼女と麻野さんのなれそめなどは、また別の物語の中で描かれています。お察しの通り、お店の名前は、このしずくさんからのもの)が、苦笑いしているんじゃないかな……しずくさんだったら、きっと、麻野さんの肩に優しく手をのせて、笑ってくれると思うのです。

 

何の変哲もない生活の中で沸き起こる、ふとした疑問や不思議なことなど……

身近なテーマのお話しも、いいものです。

【小説】原作の雰囲気が大好きなので。

  • 2018.10.21 Sunday
  • 23:09

「なろう」シリーズに連載されている小説のひとつですね。

『異世界駅舎の喫茶店』。こちらが原作小説でございます。

 

ささやかな新婚旅行からの帰り道、特急電車に乗って、故郷のナゴヤへ向かっていた黒金巧(タクミ)を柚(ユウ)のふたりは、突然、強い揺れを感じる。柚を守るために彼女を抱きしめたが、タクミもそのまま、強い衝撃で意識を失ってしまった。

気づいたら、周囲の雰囲気が一変していて、特急の中ではなく、見知らぬ列車の座席。

さらに驚いたのは、タクミのとなりにいたはずのユウはおらず、なぜか猫耳がついた幼い少女がいた……

タクミたちが降り立ったのは、異世界の国の、ハーパータウン駅という小さな港町の駅。そこで出会ったのはハーパータウン駅の「駅長」で、自分たちがどうしてここにいるのかわからないタクミは、途方に暮れてしまう。そこで、「駅長」は、ふたりを駅舎の2階へ案内。2階は、もともとが宿舎であり、小さな部屋もいくつかあった。

猫耳の少女「ニャーチ」とともに、タクミはそのまま、異世界へ留まることとなり、「駅長」のはからいで、ハーパータウン駅で住み込みで働くことになる。

その国は、タクミがもといた世界よりも150年くらい、昔に引き戻したような、西洋風の世界だが、ふつうの人間と亜人と呼ばれる、獣人たちが一緒に、ふつうに暮らしている世界。また、走っているのは馬車や蒸気機関車。生活様式も、だいぶ古めかしい。また、駅と言っても、一日に3往復しかない路線。

異世界へやってきて1年後、タクミは副駅長として仕事を続けているが、待合室で列車を待つお客様に、サービスで飲み物を出していた味が評判になり、待合室を改築。本来のタクミの夢でもあった「喫茶店ツバメ」をオープンさせる。

タクミとニャーチ、そしてハーパータウン駅にやってくるさまざまな人々(人間・亜人含めて)が織りなす、優しくおいしい物語、ご賞味あれ。

 

……原作が非常に穏やかな雰囲気で、読んでいても安心できる展開。

特に大きな事件が起きるわけでもなく(大きな事件は、一番最初=タクミたちが異世界へ来ることくらい)、その世界にある調理器具や食材で、色々工夫して料理を作っていくタクミ、それを支えるニャーチ。ニャーチは「柚」としての記憶は曖昧になっていて、年齢的にもかなり幼くなっている感じがするけれど、タクミはニャーチが自分の大事なパートナー「柚」と認識しています。また、ニャーチもタクミを「ごしゅじん」と呼び、とても仲睦まじく描かれているんですよね。

文字数がかなり多いので、読むのにも時間がかかりますが(笑)、それがまたいい。ゆったり読むにはちょうどいいお話し。

お話しが進むにつれて、喫茶店ツバメには、色々な人が集い、繋がり、話が広がっていきます。

仲間や「家族」が増えていき、タクミは「こちらの世界」(異世界)に少しずつ愛着が出てくるようになりますが、それでも、一度でいいから、あちらの世界(現代の日本)へ戻りたいとも思っている様子です。また、ニャーチについても、この先、ずっと一緒に暮らしていくと…「柚」には戻れなくても、一緒に添い遂げようとする気持ちも描かれています。

 

コミカライズ版もあるのですが、正直、コミカライズ版は、原作とは随分かけ離れたお話しになっていて……まぁ、読んではいるのですが、どうも……(苦笑)イマドキの人たちにウケるような描き方をされていて、個人的にはちょっと残念に思っています。

登場人物が男性から女性に置き換えられていたり(その逆もある)、原作にはない物語とか人物とか…すごい騒々しいお話しが展開されている気がしないでもない……やはり、原作が好きな私には、ちょっと……残念にしか思えないんですよねぇ……これ、原作者さんとか編集さんとか、コミカライズ版の担当さんとか漫画家さんとか……どういう見解になっているんでしょうか。

コミカライズするのはやぶさかではないけれど、やはり原作を大事にしてほしい。

こういうのって、最近の傾向なんでしょうか?アニメになっても、原作とは随分、かけ離れたオリジナル展開になっているものもあるし(なんの作品かは申し上げませんけれど)。

 

さて、原作分、更新されるのはいつになるのかな〜…

【コミックス】信州発・警察官の日常を描いた4コママンガ。

  • 2018.10.16 Tuesday
  • 23:04

書店で偶然みかけたのが、もう随分前のお話し。それ以来、ずっとファンでございます。

『けいさつのおにーさん』(からけみ 芳文社)でございます。

 

舞台は長野県長野市。メインになるのは、権堂町交番という、実在する交番。

長野中央警察署に勤務する、穂苅士朗(ほかり・しろう)巡査と、その上司でもある、手塚衛(てづか・まもる)巡査部長が中心となって展開するお話し。

もともと、穂苅くんと手塚さんは、長野中央警察署の公認イメージキャラクター。

今現在も、長野中央警察署の公式サイトに連載されております。https://www.pref.nagano.lg.jp/police/keisatsusho/chuo/character/index.html

そのキャラに惚れ込んだ、芳文社の編集さんが、作者の「からけみ」さんと長野中央警察署に熱烈ラブコールを送ったそうで、最初はマンガにするつもりはまったくなかったのですが、編集さんのラブコールに折れた形になり(笑)、なんと警察公認キャラのマンガという、前代未聞の連載となったのでありました。

からけみさん(長野の北信地域出身)は、まず、取材をもとにネームを書いて、それらを長野中央警察署の担当さんにチェックしてもらってから原稿を描くのだとか。

交番勤務の警察官の日常メインですが、穂苅くんの警察学校時代のお話しや、白バイ隊員の訓練や年に一度の大会の様子、非番の時は何をしているのか……などなど、マンガらしく笑いも忘れず、しかし、押しつけがましくないように防犯知識や交通ルールなども描かれていて、読んでいてもためになることが多いです。

白バイ隊員の訓練とか……なかなか貴重なお話しもありますよ。

あとは、長野市出身とその周辺の方であれば、絶対にわかるネタも満載(笑)

「長野あるある」「警察官あるある」

などなど……

なんでも、穂苅くんと手塚さん、バスのラッピングにもなったことがあるらしい……見てみたかった……!!

また、長野市では、このふたりをメインに描かれたチラシなども時々、配布されるそうです。ポスターもあったりとか…中央署には、ふたりのパネルもあるそうですよ。

 

ちなみに、最新刊である6巻の表紙は、警察官の「礼服」を着たふたり。

この「礼服」に関する豆知識も、本編の中に描かれています……思わず、

「えー?!」

と言ってしまった私(笑)ぜひ、実際に読んでほしいかも。

 

そういえば、警視庁のとあるアプリにも登場していたっけ、ふたり……すごいな(汗)

 

穂苅くん、手塚さんと同じ権堂町交番に勤務する同僚たちも描かれていて、ふたりを含めた名前などは、長野に縁がある(またはちなんだ)ものが多いです。長野周辺で多い苗字であるキャラもいるかな。

片桐由里子所長、桜井一弘巡査部長、百瀬千佳巡査など……

みんな、なかなか面白いですよ〜。彼らが、なぜ、警察官になったのかっていうのも語られているし、6巻には警察官を目指す人へのリクルート的なお話しもちょこっと、掲載されています。

 

警察4コマですけれど、笑いも忘れない……読んでいて、ほのぼのしてしまう場面もたくさん。

また、穂苅くんと手塚さんの、意外な「接点」も6巻では明かされていたりもします(それまでも、なんとなく、そうなんじゃないかな〜と思わせてくれてはいましたが、はっきり描かれたのは6巻が初めて)。

「身近にいるヒーロー」

という、さりげないテーマも下敷きにあるという……

ぜひ、一度、読んでほしいなと思う、オススメの4コママンガです。

きちんと、カタチにしてあげたい。

  • 2018.08.30 Thursday
  • 15:29

ずっとずっと、書き続けている「お話し」がある。

ここ数年、なんとなく……いろんなことがあり過ぎて、放り出している状態になっているのだが……

 

療養中、本を読むことが本当に多く、仕事を再開した今も、週に2〜3度は最寄り駅の書店に立ち寄って、色々な棚を見て回るのが習慣になっている。

表紙や帯などを見て、気になったものを手に取り、ぱらっと読んでみて、気に入ったものがあればチェックして、お財布事情と相談しながらの購入になる。

ネットなどでの評判よりも、自分自身の目で確かめるのが私のやり方なので、書店巡りはほぼ、趣味というか日常になっているのも事実だ。主に文庫本とコミックスだが、コミックスは購入するものがほぼ、決まってきているので、あまり時間をかけることはないのだが、文庫本のコーナーは意外とじっくり、観てまわっていることが多い。

 

コミックマーケットにも10数年、出展していたこともある。今は、一線を退いたけれど。

 

ずっと書き続けているもの。

キャラクターのモデルになる人たちがいるのだが、そのモデルになっている彼らとも、色々あって、ちょっとだけ、線を引いてしまっている自分がいる(本当は、ちゃんと顔を見て話しをしたいんだけれどさ……いや、マジで)。

ま、自業自得という部分も大きいのだが……それでも、私のアタマの中では、モデルになった人たちが、そのキャラクターとなり、私が考えたほかのキャラクターたちと、アタマの中で会話をしてくれていることが、今も時々、あったりするのだ。勝手に会話をしてくれている……それだけ、彼ら・彼女たちは私の中にインプットされているんだろうとも思う。

けっこう、好き勝手に話してくれる(笑)

時には、私に対する愚痴もあったりするし、私が日ごろ思っていることを会話にしてくれたり……

こういうのは、私には「ふつう」だった。

物心ついたころから、お話しを作ったり、書いたりするのが好きだったから。

 

最近は、ライトノベルなどと呼ばれるジャンルが活発になっていることもあって、そういったサイトに目を通していたりもする。

ふと……読んでいて思うのだ。

 

「やっぱり、何かのカタチにして、残してあげたいな……残したいな」

 

書き始めたものをラストまで書き上げるのが、物書きの役割だとも思うのだ。

少し、設定を変えて、きちんと書き直しをしてやろうと思う。

時間はかかると思うけれど……好きで書き始めたものだからね。

 

キャラクター設定も見直して、少し整理しないとなぁ……

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