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見習い鍵守は高校生〜不思議な縁が、人を、モノを繋いでいく〜
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    メディアワークス文庫は、療養中からよく手に取っておりますが……これも、そのうちの1冊。

    『上倉家のあやかし同居人2』です。

     

    上倉家の蔵にある様々な付喪神の過去を紐解きながら、その依頼を引き受ける“鍵守”となった結花。

    新学期が始まり、宏光や環のおかげで転校先の高校にもなんとか馴染んできた。

    何の部活に入るか悩む結花の前に現れたのは、フルートの付喪神・レイ。レイにはどうも深い傷があるようで……。
    そして、ついに着物の付喪神・蘇芳の過去、上倉家の成り立ちが明らかに! さらに、相棒・宏光との関係にも進展の兆しが?

    (★メディアワークス文庫の紹介文より)

     

    東京の高校から、父の故郷である「神蔵町」に引っ越してきた結花は、不器用ながらも、一生懸命「鍵守」としての仕事をこなしていきます。

    これは2冊目ですが、最初の巻では、結花が東京の高校で「いじめ」を受けていたことが少し、書かれています。だから、最初は宏光や環とも、なかなかなじめず、転校した神蔵町の高校でも、なじめなくて……というのがありました。私には、人に対して、すごく臆病になっていた彼女の気持ちが、なんとなく……わかる気がします。

    田舎ならではの、のんびりした風景の中にも、代々続く上倉家のちょっとした「秘密」があって、それを理解しているのは、現当主ではなくて、その娘の結花というのが、また面白い。でも、もしかしたら、結花の父も、とぼけているだけで真実を知っているのではないかと思っています(結花自身は、自分の父がちょっととぼけた性格だというのをわかっているみたいだし)。

    このお話しは、続きが出ない可能性も高いけれど、でも、結花と宏光、環、そして、上倉家の「蔵」に「棲む」付喪神たちの賑やかな生活は、ずっと続いていくんでしょうね。

     

    高校生が主役の話しっていうのは、久しぶりに読んだ気がします、これ。

     

    人に対して臆病……か。

    今の自分にも、それがあるんだよな……

    それを打破するときは来るのか、来ないのか。

     

    ……今のままじゃ、難しいだろうな……(遠い目)

     

    posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 21:39 | comments(0) | - | - | - |
    「あやかし」は、甘辛い味付けが好み?
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      この作品は『異世界居酒屋のぶ』に引き続いての、私的な「ヒット作」だと思っております(笑)

      あっという間に既刊を揃え、なおかつ、コミカライズ版もしっかりゲットしてしまった……作品です。

      『かくりよの宿飯』シリーズといいます。

       

      亡き祖父の能力を受け継ぎ、「あやかしを見るチカラ」を持った、料理好きの女子大生・津場木葵(つばき・あおい)は、「天神屋」という宿の大旦那である鬼神に攫われてしまった。

      葵がやってきたのは「隠世(かくりよ)」と呼ばれる世界で、天神屋は大旦那が中心となっている、あやかしたちのための温泉宿。

      そこで、椿の祖父・史郎が残したとんでもない額の借金のカタとして、葵は大旦那に嫁入りしなければならないという。

      もちろん納得できず、嫌がる葵は、天神屋で働いて借金返済をすると宣言してしまったのだが……

       

       

      いろんな「あやかしもの」「異世界もの」がありますが、個人的にはあまりドロドロしたものは好きではないんですよね。単純明快で、気楽に読んでいたいというのが一番なんです。

      この『かくりよの宿飯』シリーズは、たまたま、表紙に惹かれて、ぱらっと立ち読みして気に入ったもの。これ、私がハマるパターンです(笑)『異世界居酒屋のぶ』もそうでしたもん。

      最初は、6冊もあるのか……と思ったのですが、読んでいるうちに気にならなくなって、全巻揃えて(まだ続いています)、コミカライズ版もあるとわかって、すぐに書店へ走った……(笑)

      この物語の主人公・葵は、その不思議な能力を気味悪がった実の母親に育児放棄され、その後、施設で育ち、少し大きくなった時に、祖父・史郎が迎えに来てくれてからは、祖父と一緒に暮らしていました。が、このおじいちゃんっていうのが、とにかく「破天荒」「自由人」(笑)葵よりもあやかしを見るチカラが強く、現世(うつしよ)と隠世を自由に行き来できていたようで……大酒飲みで、若い時から好き放題、日本のあちこちにお妾さんや子供たちを残していたとか。だから、亡くなった時は集まった親戚中のものから、厄介払いをされたようで……でも、呆れながらも、葵にとっては、大事な祖父。彼女を守ってくれた人でもあります。

      ですが、大旦那様が言うには、あやかしたちの間でも、おじいちゃんは有名人。彼を嫌うあやかしも少なくはありません。

      その中で、葵は得意である「料理」で、少しずつ、天神屋のあやかしたちと交流していくことになります。どうやら、葵の作る料理は、あやかしたちの「疲れ」を癒すチカラがあるみたいです。

       

      登場人物(?)は、ほとんどがあやかしたちで、ふだんは人間形態をとっていますが、しっぽがあったり、目の色が違ったり……

      最初こそ、葵を嫌っていた天神屋の従業員たちですが、いろんなことを経て、なんやかんやと葵とつながりを持っていきます。

      個性豊かなあやかしたちと、葵のやりとりが、けっこうおもしろいんですよ。

       

      これを読んでいて、ふっと思ったのが「自分の居場所」。

      葵は、その不思議なチカラのせいで、現世でもあまり人付き合いはないみたい。小さい時の「トラウマ」が、今の彼女を苦しめる場面もあります。

      隠世へやってきて、自分の居場所を見つけられずに逃げ出そうとした彼女ですが、あやかしたちと交流していくうちに、天神屋が自分のいるべき場所なんだと……思うようになっていくのです。

       

      ……自分の居場所、か……

      ちょっと、葵がうらやましいかもしれません、ね。

      posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 08:44 | comments(0) | - | - | - |
      ひとり飲みも悪くはないです。
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        久しぶりにコミックスレビュー。

        最近のお気に入りマンガ『ワカコ酒』です。最新刊が先日、発売されました。

         

        都内の某会社に勤務する村崎ワカコ。

        酒飲みの舌を持って生まれた故、今夜もひとり、おいしいお酒と肴を求めて街を行く……

         

        実写ドラマにもなっているようですが、実写は随分とテレビ版としての手が入っているようです。

        基本的な構成としては、マンガはページ数としては4〜6ページという短めのもので(場合によってはもう少しあったりします)、ひとつのおつまみにこだわり、ワカコが色々なお酒(ビール、日本酒、焼酎、ワインなどアルコール全般扱います)を飲みながら、語る……というもの。

        これを読んでいると、飲みたくなってくるという……(笑)ある意味、罪作りなマンガでもあります。

        作者である、新久千映(しんきゅう・ちえ)さんご自身も、お酒大好きという方だそうで、取材と趣味を兼ねて(笑)、担当さんと飲み歩くこともあるようです。主人公・ワカコは広島出身という設定ですが、新久さんご自身が広島出身のようですね。

         

        ところで、このマンガの中で紹介されている「おつまみ」に「イナゴの佃煮」があります。

        えー……昆虫食と言われますが……これ、このマンガの中では「おかエビ」という名前でも紹介されているんですよね。そんなの、ちっとも聞いたことがないぞ…と私は思っているんですが、ちょっと調べてみたら、そう呼ばれてもいるそうで……このマンガを読むまで知らなかったなぁ……

         

        ワカコが勤めている会社は、どうも携帯電話・スマホを販売するお店のようで……彼女が所属している部署には個性豊かな人たちが集っています実写ドラマ版からの逆輸入キャラもいるみたい。

        どちらかというと、ワカコは会社ではおとなしく、黙々と仕事をこなすタイプのよう。指導している後輩くんもいます。時には、部署のみんなと一緒に飲みに行くこともあったり……お酒好きということを除けば、ふつうのOLさん……ですね。一応、お付き合いしている彼氏もいるようですが、お酒の楽しみ方が違うようで(笑)、積極的にはお付き合いはしていないみたい。顔ははっきり出てきません。

         

        決して派手なことが起きるわけじゃないんですが、このマンガを読んでいると、ふらりと飲みに行きたくなる……そんなマンガです。

        posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 12:16 | comments(0) | - | - | - |
        めずらしいことをしてしまった…
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          某日、東京・中野にあるお店で、見つけてしまった…

          「あ…!」

          ずっと探していた、アニメ版『もやしもん』。全巻揃っていて、お値段が自分でも買える設定で、痛みも少なく保存状態もいい。これはと思って、躊躇なく購入してきました。

          実は『もやしもんリターンズ』は手元にあるのですが(テレビ放映分)、最初のものがなかった。一度、レンタルしてみただけで、ずっとずっと、探していたんですよね。私がDVD全巻揃っているものを購入するのは、とってもめずらしい。しかも、アニメ。それだけ、『もやしもん』はハマったんですよ。原作も全巻揃えましたし……

          改めて見てみると、ほぼ、原作に沿った作りになっていて、文章や絵で説明されているものが実際にアニメになって動いていると、また違った意味で分かりやすく、面白いなーと思っています。

           

          しかし、何度聞いても、斎賀みつきさん(結城蛍くん役)の声は青年のまんまだ……(驚愕)

          彼女の声は、この『もやしもん』で、初めて知ったので……最初、聞いた時にはびっくりしました。でも、このおかげで、私は彼女の声のファンになったわけですが……

           

          もう第3期は望めないかもしれないけれど、やっぱり、あの「農大版オクトーバーフェスト」、アニメで見たかったなぁ……

          posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 11:47 | comments(0) | - | - | - |
          『朝ごはんは大事なこと』
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            療養中、時間だけはたくさんある。

            なんとなくだが、活字に飢えている状態だったのかもしれない、書店へ行くと、文芸書や文庫の棚を見て歩いていることが多くなった。だけど、私は話題の作品には手を出さない。このあたりが非常に「ひねくれもの」だと思うんだが(苦笑)

            前にも書いたかもしれないが、ライトノベルと呼ばれるジャンルは、今まで敬遠していた部分もあったけれど、でも、今はそういったものを読むことが増えた。月に2冊から3冊くらい、買っているかな、この数か月……(ライトノベルでも、はやりものとかアニメ化・実写化されたものなどには、ほとんど手を出さない……徹底している)。

             

            今回、ご紹介するのは、『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』。

            もともと、表紙が素朴で気になっていたシリーズだったが、やっと手に取った。現在は2冊目まで出ている。

             

            とある雑誌編集部に勤務する奥谷理恵は、ある日、早朝からOPENしている小さな洋食屋を見つけた。

            シェフは麻野という男性で、洋食屋「しずく」は、丁寧に作るスープが自慢のお店。彼と友人・慎哉が開いている店だが、早朝は麻野がひとりできりもりしている。

            「しずく」のスープの虜になった理恵は、ここのところ、対人関係で悩み、大事なポーチも紛失してストレスを抱えていた(仕事柄、時間が不規則になるというのもある)。

            そんな理恵のことを、麻野は見抜き、話しを聞いて、コトの真相を解き明かしていく。

             

            決して、派手な事件が起こるわけじゃないんだけれど、読んでいると、

            「ああ、わかるわかる。こういうのってわかるなぁ」

            って共感できることも多いんだよね、このお話し。

            理恵さんの同僚や上司、後輩、友人たちが登場するのだが、彼ら・彼女たちも、きっとどこかにいるであろう、ふつうの人たちというのもいい。

            麻野さんのひとり娘・露(つゆ)ちゃんは小学校高学年で、彼女はとても気持ちの優しい、感受性豊かな女の子で、店にやってくる大人の気持ちを、どことなく感じることが多いみたい。

            露ちゃんのおかあさん、つまり麻野さんの奥様は少し前に不慮の事故で亡くなっている。麻野さん自身も、重い過去を背負い、また、それらを含めてすべてを知っている慎哉くんも、また、事情が事情という……

            その「事情」は、ぜひ、読んでいただきたい。

             

            なんやかんや言って、私は食事が絡んだ小説を読むことが多いらしい(笑)

            posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 22:13 | comments(0) | - | - | - |
            古くて新しい街…
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              私が住んでいるところから、電車で1時間ちょいとのところにあるのに、行ったことがない……鎌倉市。

              今回ご紹介するのは、その鎌倉が舞台のライトノベル『鎌倉不動産のあやかし物件』です。

               

              元気な母とおとなしい父の間に生まれ育った大学生・清花は、夏休みに入ったある日、両親に連れられて鎌倉のお屋敷へ出かける。

              そこで、なぜか突然、「幽体離脱」してしまう体質になってしまった彼女を、お屋敷に暮らす御曹司・雅秋が助けてくれた。

              実は雅秋、霊感体質で、小さいころから「幽霊」を見ることができるらしい。ただし「視ることができる」だけで、除霊とかは全くできないのだが、もともとが冷静な観察眼の持ち主ゆえ、彼の実家が経営している不動産屋の「いわくつき物件」を見て回り、ひとつずつ、コトの真相を解き明かしていくというのが、本来の彼の「仕事」のはずだったのだが……彼が小さい時に起こった「ある事件」を境に、だんだんと雅秋は人と話すことを極端に恐れるようになったという経緯があった。

              が、清花はひょんなことから雅秋と同じ家に暮らすことになり(これには、清花の両親の思惑と雅秋の母の思惑があったりする)、一緒に「仕事」をすることになってしまった。

              女優が暮らしていた瀟洒な家に出る幽霊、念願の鎌倉ライフを手に入れた若い夫婦、そして、雅秋の「過去」にまつわる最終話……

              清花は、雅秋と暮らしていくうちに、本当の彼の姿を少しずつ、理解し、そして、鎌倉という街を少しずつ、慈しむようになっていく。

               

               

              結構、内容的には優しいようで、実はグロいというか、雅秋の過去に関する最終話はかなり……キツイです。

              この物語、鎌倉市の歴史に纏わる話しも書かれているんで、ちょっとした豆知識にも。

              賑やかな観光地、古都と呼ばれているけれど、京都や九州地方などの歴史から比べれば、鎌倉の歴史は浅いと、本文の中で雅秋が言っています。

              「古くて、新しい街なんだよ、鎌倉って」

              彼は、歴史学を専攻していたとか。

               

              清花がなぜ、幽体離脱をするようになったのかは、雅秋の家の本家にある「とあるモノ」がきっかけになったらしい……で、生身に戻るには、幽体離脱をした彼女の姿が見える、雅秋の言葉が必要だったりする……なもんで、彼女が簡単に幽体離脱をしてしまうので、夏休みの間、一緒に暮らすことになったのですが、これには彼女の母親と、雅秋の母の「思惑」があったりしました。

              「あわよくば、結婚してくれれば……」

              という……(笑)

              さて、このふたり、この先いったい、どうなるんでしょうね〜?

               

              さらっと読めます、はい。

              posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 20:36 | comments(0) | - | - | - |
              東京という街はミステリーに満ちている…?
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                なんだかメディアワークス文庫が多いなぁ(笑)

                今回、ご紹介するのは『御霊セラピスト印旛相模の世直し研修〜東京リバーサイドワンダー〜』でございます。

                 

                都下の私立大学でセラピストとしての勉強をしている印旛相模(いんば・さがみ)は、担当講座の教授に言われるまま、都内にある、とある「研究所」へ出かける。

                そこに待っていたのは、平小次郎将門(平将門)を名乗る長身の男性と、宮司だという川久五月(かわく・さつき)という女性。

                将門いわく、相模とは昔から(相模の前世らしい)の「友人」なのだが、相模にはそんな覚えはまるっきり、ない。だが、圧倒される彼女に対し、将門は、

                「オレの代わりに1ヶ月ほど、東京を護ってくれ」

                と、あっけらかんと言い放つ。

                女性としては、かなり性格的に「男らしい」相模だが、赤い髪に赤銅色の瞳を持つ……他の人とは少し違う外見、そして、本人には自覚はないが、特殊な能力を持っている……らしい。それを将門と五月に指摘される。

                最初は信じるものか!と、息巻いていた相模。しかし、将門や五月たちと関わっていくうちに、実家の父からも教えてもらっていない「本当の自分」を知りたいと思うようになり、都内で起こる不可思議な事件に携わっていくこととなった。

                 

                ……プロローグはこんな感じです。

                とにかく、相模が非常に「竹を割ったような性格」をしているんですよね〜。すごくさっぱりしているというか、考えるより先に行動するタイプ。あの、平将門に対しても怯むことなく、くってかかるんだから、とんでもない性格をしているのは確かなんですが、セラピストという仕事を選んだのは、どうも彼女にとっては「天職」だったようで、物語の中でも、それらが発揮されていきます。

                まるで人形のように美しく、機械のように話す五月に対しても、相模なりの「友情」を感じるようになり、最終的には、五月のココロを動かすことにも繋がっていきます。

                あとねー、将門がこれまた……イケメンなんですわ(笑)で、なんで、この世の中に彼が「復活」というか、出てくるのか(将門の姿が見えるのは、相模、五月、あとは御霊や怨霊、霊感の強い一般の人々)……ちょいとサバサバした性格の将門、面白いです(笑)

                まだ大学生の相模ですが、この物語、これだけじゃ終わらないような感じがします。続き、出てくれるかなー?出てくれると面白いかもしれません。

                だって、相模の「過去」は、ひとつも書かれていないんですから……

                 

                ちなみに、この小説の作家さんは現役の大学教員のようです。びっくり。

                posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 23:13 | comments(0) | - | - | - |
                モノには命が宿るもの…
                0

                  「なんとなくタイトルに魅かれて購入した」シリーズ。

                  ホントに、SNSをやらなくなってから、小説を読むことが増えたな。悪いことじゃないと思うんですが。

                   

                  今回、ご紹介するのは『上倉家のあやかし同居人』(メディアワークス文庫)です。

                   

                  時は夏真っ盛り。とある「ド田舎」に、父・上倉治(かみくら・おさむ)と一緒に東京から引っ越してきた、高校生の上倉結花(かみくら・ゆいか)は、とにかく自分の家の「由緒」に驚いた。

                  東京とは規模の違う、上倉家の本家は、もともとは由緒正しき「武家」の出身で、その後、この地域一帯を治めた大庄屋でもあった。

                  ある日、探し物をしていた結花は、上倉家の奥にある白壁の「蔵」で「しゃべるたわし」に遭遇する。

                  そこにあったのは、古ぼけた「道具」たち。なぜか、この蔵に入ってしばらくすると「モノ」である「道具」は、手足が生えて、しゃべることができるという……いわゆる「付喪神」になるという、不思議な現象があるらしい。

                  その「付喪神」を守り、同時に蔵の鍵を預かり、そして彼らを「視て」、「しゃべる」ことができる上倉家の者を「鍵守」(かぎもり)と呼ぶそうだ。

                  なぜか、結花はそれらを受け継いだわけで……最初は驚いていたばかりで、しかも、引っ込み思案であり、なにかを怖がっている結花は、近所に住むという、同じ高校生の丹波宏光(たんば・ひろみつ)と共に、蔵の「住人」たちの「願い」を聞いて、走り回ることになる。

                  でも、結花は、どうしても……同じ年齢の友人を作ることが苦手だった。実は彼女、東京で通っていた高校では「いじめ」を受けていたのだ。

                  蔵の住人・赤い着物の「付喪神」蘇芳(すおう)や、たわしの「伝兵衛」、しゃべるムササビ「飛丸」、日本刀の「月下」……不思議な仲間とともに、結花は「見習い鍵守」として、付喪神となった「道具」の「お願い」を叶えるために奔走する。

                   

                  ……いかにも、私が好きそうな感じでしょ(笑)

                  モノには命が宿る……私も、ばぁちゃんにそうやって教わった気がするなー。

                  描き下ろしのこの文庫には、3つのお話しがおさまっています。どれも、とっても優しい気持ちになれるお話しです。

                  結花が背負っているものは……私、なんとなくわかる気がする。

                  彼女は極力、自分の気配を消そうとして、息を殺して東京で高校生活を送っていた。自分の生きる「綱」だった、大好きな母が亡くなったことをきっかけに、ますます、自分の中に閉じこもってしまった……そんな娘を、お父さんはちゃんと、見ていたんですね。

                  お父さんの妹・麻里さんが亡くなったことをきっかけに、結花を連れて、本家に戻ることを決めたお父さん。ちょっとトボけていて、頼りなさげだけれど、結花にとっては大事な「父」でもあります。

                  でも、宏光くんや近所に住む環ちゃんに関わっていくようになり、結花も少しずつ、ココロの扉を開いていくのです。

                   

                  うまく書けないけれど……これ、読みやすいです。

                  できれば、続き物にしてもらいたいなぁと思いました。面白かったですよ。

                  posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 23:54 | comments(0) | - | - | - |
                  「絵師って呼ばれるは嫌だ、漫画家でいたい」
                  0

                    Eテレの不定期番組「浦沢直樹の漫勉」、第3シーズンを見ました。

                    浦沢直樹さんのお顔をまじまじとみるのも初めてでしたが、この方、面白いなーって思います。やはり、捉え方が面白いんです。マンガにもそれが出ているなとも思います。

                    ちなみに、私が浦沢さんの作品で一番好きなのは『MASTERキートン』。そう、『20世紀少年』でもなければ『YAWARA!』でもありません。

                     

                    今回のゲストは、池上遼一さん。御年72歳の今も現役。

                    私、池上さんの絵って最初に触れたのが『男組』なんですよねぇ、実は(笑)なんであれが最初だったのか、今思うとすごいなって思う……確か、あのころは中学生だったか高校生だったか…(この当時から、少年・青年漫画に触れていたのだな)。

                    劇画というのにも触れたのも、たぶん、池上さんが最初だと思います。

                    なんというのか、池上さんの描く男女って……色気を感じるんですよ、今見ても。リアルであり、こんな美人が、美男子がいたらすごいな……っていうを、描いていく。

                    「ひー……すげぇ!」

                    すごく繊細で、トーンも使わず……細かいところまでペンで描く。PCでソフトなどを使って描くのが、今はふつうなんだろうけれど、白い紙に下書きから始まって、少しずつ描きこまれていく、その過程がすごい。でも、池上さんもアシスタントさんにお願いをして、パソコンを使うところもちゃんと、使っていて、それらをうまく組み合わせているんですね、今は。

                    今回、お顔を出さないという前提で(照れくさいんですって。「こんなジジィが描いているって思われるのが、なんかね」)、自画像を顔にあてはめての出演でしたけれど、浦沢さんとお話ししていると、やっぱり……すごく新鮮だったなぁ。目の付け所とか、捉え方とか描き方とか……漫画家さんの仕事現場って、静かだけれど『戦場』なんだなとも思いましたねぇ。

                     

                    あと、びっくりした!池上さんの描く「萌えイラスト」!(笑)

                    そう、『ガルパン』の女の子のカラーイラストですよ!

                    「すごい、すごいっ!マジで?!こんなかわいい女の子も描いちゃうの?!」

                    と、すごい失礼なことですが……あの劇画タッチとは180度違うの!思わず、大声を出しちゃったよ……(^_^;)

                    いや、だって……劇画タッチの池上さんしか知らなかったもんで、私……いやー、すごい〜!かわいらしい、イマドキの女子高生のイラスト♪びっくりしたー。

                     

                    ちなみに、今回のタイトルは、Eテレのサイトの「テレビではおさまりきらなかった会話」からの抜粋です。

                    これをおっしゃったのは、池上さんご本人みたいです。

                    ……実は私も、今の「絵師」っていう言葉にちょっと……違和感を覚えているひとりなので……この言葉に共感した部分もあったりします……

                     

                    浦沢さんと漫画家さんの対談&執筆現場の映像、これ、楽しみです。

                    posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 08:18 | comments(0) | - | - | - |
                    【コミックス】『コンシェルジュ インペリアル』4巻
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                      私がずっと、読み続けているコミックスのひとつ『コンシェルジュ』シリーズの最新刊です。

                      もともとは、ホテルが舞台の物語でありましたが、現在は介護福祉の現場を描いている作品になっています。

                       

                      主人公・最上優奈(もがみ・ゆな)が勤務する、デイサービスセンター『インペリアルライフ』をメイン舞台にして、日本の介護の現状を描いているんですが……

                      優奈の父は、都内の某ホテルに勤務する「伝説のコンシェルジュ」最上拝(もがみ・はい)。

                      4巻にして、初めて、パパ=最上さんが登場。

                      ご存じの方もいるとは思いますが、最上さんは『コンシェルジュ』の最初の作品のメインキャラクター。

                      実は、優奈は帰国子女になるんですけれど……彼女は幼少の頃、NY同時多発テロに巻き込まれ、行方不明になり、10年間、記憶を失ったまま、とある施設に保護されていたという過去がありますが、それらを誰にも話すことなく、今の仕事に就いています(その分、英語には堪能ですが、日本語が少し苦手。日常会話に支障はないのですが、難しい話しとか言い回し、漢字の話しになると、日本語って難しい…と、ボヤく場面も多数)。

                      現在は、都内某所で父娘のふたり暮らしです。

                       

                      個性豊かな、優奈の同僚たちに、新たに今回、面白いキャラがくわわりました。

                      インペリアルライフ調布に勤務する、小泉ナツキです。

                      セリフも独特の言い回しで、吹き出しもほかのキャラと文字体が違う。一見、日本人形のような感じを受けますが……えー、彼女、ちょっとした「秘密」があるみたい……

                      「不思議な人だなぁ」

                      と、優奈は素直に感想を述べていますけれどね〜。

                      私は、ナツキさん、嫌いじゃないなー。ふふふふ……彼女の正体、これは本編を読んでいただきたいと思います、ハイ。まぁ、アレだけじゃなさそうですけれど、ね〜。

                       

                      このお話し、きちんと丁寧に取材をして描いているようです。だから、決して、すべてが現実離れしている部分が多いわけじゃない。日本の介護を取り巻く現状を、うまく取り入れているという具合。

                      もし、機会があったら、目を通していただきたい作品かも。

                      posted by: sasayan | まんが・しょうせつ。 | 01:00 | comments(0) | - | - | - |