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「自分をほめてあげて」
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    台風一過、とにかく気温が……体温以上に上がるってどういうことよ……

     

    もうどうしようもない。低空飛行気味の自分、どうにかしないと爆発するぞ、これ……

    本当はひとつ、強力な「特効薬」があるけれど、それはもう少し時間がかかることはわかっていたので、もうひとつの方法を選択することにした。

     

    むちゃくちゃ暑い中、お昼過ぎにバスに乗って、向かったのはいつもの病院。

    もちろん、午前中に電話連絡してある。

    バスを降りて、広い駐車場の端っこを歩き、正面玄関から中へ入る。

    午後の総合病院はだいぶ静かで……私がついている杖の音がやけに響く。

    とある診療科の前で待っていると、Kさんがひょこっとやってきた。

    Kさんと最初に会ったのは、この病院で主催している、がん患者のためのサロンだった。話しを終えて、帰る時間になっても、放心状態で椅子に座っていたらしい……私を見て、Kさんが声をかけてくださった。私とKさんだけになった部屋の中で、私が初めて、

    「疲れちゃった……いろんな意味で」

    と呟いた瞬間から、Kさんはずっと、話を聞いてくださって、初めてその場で泣き出した私を、Kさんはずっとそばで話を聞いてくれた。

    「どうしようもなくなったらというか、どうにかなる前に、いつでも連絡ください。気持ちを吐き出す場所は大事なんです」

    という言葉。

    それを信じて、こうして時々、話しを聞いてもらうためにKさんに連絡を取るようになった。しばらく前のブログでも書いたことがあると思うけれど……Kさんは、ふだんは神経内科に常駐している、心理療法士だ。

     

    同じことを繰り返して話すクセが少しある私だけれど、Kさんはそれを全部、聞いてくださる。

    病気のことはもちろんだけれど、ずっとずっと、抱えてきている、考えている、悩んでいることを、必死に話す。

    今の自分の状況とか、実家の件もそうだし、周囲に病気のことを隠していないことやら、それによって生まれるリスクやら……まぁ、詳細は避けるが。

    ずっと、心に蓋をしてきた……というよりは、治療に専念していた半年間は、あまり振り返ることもなかったけれど、いざ、こうして一旦、治療を休み、経過観察中の今、いろんな不安や不満などが自分自身にのしかかってきている……で、気持ちが低空飛行気味になる……もともと、ネガティブな思考を持つからというのもあるかもしれない。

    嫌でも目に入ってくること、考えてしまうこと……そして、今の病気は、転移・再発が比較的多いことも……不安要素のひとつ。

     

    なりたくてなった病気じゃない。誰だってそうだ。

    「今の病気になったのは、あなた自身の責任。自業自得でしょ」

    というようなことを言われたと、Kさんに話したが、Kさんは言った。

    「いるんだよねー。そういうことを平気で言う人って。がんという病気は確かに今はね、それほど珍しい病気じゃないけれど、その単語だけでも、怖いというイメージはあるでしょ?なってみないとわからない……生死にかかわる、直結する病気だからね。誰だってなりたくてなったわけじゃないよ、がんだけじゃないけれど……それにしても、呆れたわ」

     

    ありとあらゆることを話す。

    気づけば、2時間近く、時間が経過していた。

     

    「自分をほめてあげていますか?」

    話しの終盤、Kさんはこんなことを言ってくれた。

    「たとえば、今回の病気に関して、治療という名前はついているけれど、抗がん剤治療って本当にしんどいって患者さんはいいます。ささなおさんもよくそれは言っていましたよね?まずは、それらを乗り越えた自分をほめてあげていいんじゃないのかな……自分を許してあげるっていうか。たぶん、ささなおさんは自分自身にも妙に足かせをつけてしまうところがあると思うんです。それが逆効果。ね、自分自身を許してあげましょう。まずは、自分の身体に謝って、でも、半年間頑張ってきた身体をほめてあげる。大事なことなんですよ」

    自分を許す、自分をほめてあげる……これが、できないんだよ、私。だけど……Kさんの言葉で、完全に涙腺が緩んだ。

    声を上げて泣くというのも、私は今まで抑えてきていた。でも、抑えることはないんだよと……Kさんが添えてくれる。

    「泣くのはね、心が楽になることも多いんです。特にささなおさんの場合は、泣いたほうがいいかな〜(笑)本当の自分を見せたくないって、ささなおさんはいうけれど、いいんですよ。なりふり構わず泣いたって。だって、こうやって頑張って……あんまり頑張るっていう言葉はいいことじゃないかもしれないけれど……頑張っているんだから」

    ずっとずっと、心に蓋をしていた部分が少し、綻びたというか……蓋が少し開いたんだろう。ものすごい勢いで泣き出した。

     

    Kさんとの話しは2時間ほど。

    「たぶんね、ささなおさんはこうやって時々、話しをしたほうがいいと思うんです。ホントに遠慮しないで、いつでも連絡くださいね。それが私の仕事でもあるんですよ」

    と、いつもの笑顔で言ってくださった。

     

    相談室を出て、もう一か所、病院内をたずねる。日帰りで抗がん剤治療をしていた、外来治療センターだ。

    「あらま、どうしたの〜」

    と、看護師のYさん、Tさん、クラークのSさんが私に気づいてくれた。  

    「こんにちわ。Kさんのところに来たので……」

    「ああ、お話ししてきたのね」

    少し、話してきた内容などをYさんにもお話しする。抗がん剤の副作用が今も続いていることも話した。

    「いいことだと思いますよ。ひとりで悩むよりは、ずっといい。そのために私たちがいるんだから。Kさんのところはもちろんだけれど、私たちのところにもいつでもいらっしゃいね」

    「でも、お仕事の邪魔に……」

    「ああ、それはね、気にしなくていいんです。たぶん、Kさんも言っていたと思うけれど、そんなこと言ったら、患者さんたち、治療受けられなくなっちゃうじゃないですか(笑)私たちって、病気の治療だけじゃない、心のケアっていうのも大事なことだと思うんです。そうじゃなきゃ、患者さんたちに向き合えない。だって、人間と人間だもの。いろんな人がいるんだから」

    これで涙がこぼれてきた。本当になんて人たちなんだろう。

    「副作用はね〜。時間がかかる人もいるから……ささなおさん、かなり強く出ているものね」

    抗がん剤を身体に入れているときから副作用が出ていたので、Yさんたちには「痛いよぉ……」と訴えていたっけ……

    今のところは、大丈夫ということもあるけれどもしかしたら、ダメ押しの治療が入る可能性も無きにしも非ず。主治医のA先生の判断次第なんだよな。

    来週……再診が待っている。

     

    Yさんとの話しを終えて、病院の総合受付に戻ろうとすると、救急車の音。ああ、急患さんが運ばれてきたのかな。

    この暑さじゃ……熱中症の人もいるだろう。私もペットボトルを持っているし。

    ざわつく急患室の前を通り、正面入り口から外へ。

    「あつい……」

    病院前のバス停で待っていると、すぐにバスが来てくれた。

     

    ホントに……今の病院でよかった…

    今の先生でよかった。今のスタッフの皆さんでよかった……

     

    その気持ちを胸に、バスに乗った。

    posted by: sasayan | つぶやき。 | 22:53 | comments(0) | - | - | - |