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そういう時期だなぁ。2018.08.16 Thursday
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夕方、てくてくと自宅へ向かって歩いていると、どこかからか、かすかに何かを燃やしたようなにおいがしてくる。
それで、今日は送り盆だったと思い出した。
「ああ、だからか」
思わず小さく呟いてしまう。
子どものころから、カンが強く、今でも時々だが、なんとなく「霊」を「視たり」「感じたりする」ことがあるけれど、毎年8月は、ちょっと気を付けていたりもする。やはり、お盆の時期でもあるから、いつもより若干だけれど「視える」ことが増えるからだ。
まぁ、このあたりは、いつも身に着けている「お守り」がいてくれるので、大抵のことは、この子が守ってくれているらしい。
お守りは「風水」の「九生龍子」(きゅうせい・りゅうし)の七番目のこども「ヤアズ」。
「風水」の考え方では、龍は九匹のこどもがいるそうで、その中でも「ヤアズ」は、かなりパワーの強い子だとか。
私は数年前、某所で出会って、ひとめで気に入った子。以来、ずっと一緒に暮らしている。
とある人に言わせると、
「すごいあなたに懐いているねぇ」
だそうだ。
私もこの子が大好きだから、どこへ行くにも一緒だし、病院へ入院した時もずっと、身に着けていたし。
信じる、信じないは人それぞれだけれど、やっぱり「あの世」ってのは、あると思う。
あ、言っておくけれど、私は基本、無宗教。
実家では、昨年末に亡くなった祖母の新盆も無事に終えたとか。
今頃、ばあちゃんは、先に逝って、待っていたであろう、じいちゃんと一緒に穏やかに暮らしていると思っている。
自分の兄弟にも再会しているかもしれないし、友人のみなさまにも会っているだろうし、私にとっての、曾祖父・曾祖母にも、きっと、ね。
長い人生だったもんねぇ、ばあちゃん……100年だもんねぇ……おみやげ話しに花を咲かせている事だろう。
マンションの前まで来て、ふと、足を止める。
きっと、この時期は、あの世からこの世に「里帰り」して、ゆっくり過ごしてから、また帰っていく人たちが、街の中を歩いている。「視えないだけ」で、たくさん、いるはずだ。
いつか、自分もその中のひとりになるだろうと……ちょっと、考えたりもした、不思議な送り盆の夕方だった。